強姦・強制性交

強制性交等罪とは

強制性交等罪という名称に馴染みがない方も多いと思いますが、もともと強姦罪という名称であった罪が2017年の刑法改正によって強制性交等罪という名称に変更になりました。

 

強制性交等罪とは、被害者の反抗を著しく困難にする程度の暴行・脅迫により、

 

・膣内に自己又は第三者の陰茎を挿入する性交
(被害者の陰茎を自己又は第三者の膣内に挿入させる性交も含まれる)

 

・肛門又は口腔内に自己又は第三者の陰茎を挿入する行為
(被害者の陰茎を自己又は第三者の肛門又は口腔内に挿入させる性交も含まれる)

 

をいい、5年以上の有期懲役が定められています(判決において懲役3年を超える刑が宣告される場合には、執行猶予を付けることができません)。

 

なお、被害者が13歳未満の者であれば、被害者の同意があり、暴行や脅迫がなかったとしても、強制性交等罪が成立します。

 

この点、強姦罪は、被害者を女性に限定し、処罰対象となる行為を膣内に陰茎を挿入する行為に限定していましたが、強制性交等罪は、被害者を女性に限定することなく、処罰対象となる行為も膣内に陰茎を挿入する行為に限定しなくなりました。

 

また、強姦罪は、被害者の告訴がないと、起訴することができませんでしたが、強制性交罪については、被害者の告訴がなくとも起訴できることなりました。

 

 

起訴されれば99%の確率で有罪になり前科がつく

 

仮に、起訴されてしまうと、現在の日本の刑事司法においては、統計上99.9%の確率で有罪となってしまいます。

 

これは、検察官が、被疑者が罪を犯したことが証拠上明らかであると判断した上で、起訴に踏み切ることがほとんどであるためです。

 

一方、不起訴(ふきそ)とは、起訴されないことを意味しますが、不起訴にも種類があり①嫌疑なし②嫌疑不十分③起訴猶予の3種類が存在します。

 

この点、①嫌疑なしとは、証拠から被疑者が罪を犯したとは判断されなかった場合をいい、②嫌疑不十分とは、被疑者が罪を犯した疑いはあるものの、証拠からは確証が得られない場合などをいいます。

 

そして、③起訴猶予とは、被害者が罪を犯したことは確実であるものの、被疑者の反省や、示談の有無、行為の内容、再犯のおそれの有無などを踏まえて、起訴することを見送る場合をいいます。

 

2019年の検察統計年報によると、強制性交等罪の不起訴率は64%となり、起訴率は36%となります。

 

そのため、あくまで統計上の数字にはなりますが、強制性交等罪で検挙された場合、約40%弱の可能性で起訴されてしまうことになります。

 

 

強制性交で不起訴になるために必要なこと

 

この点、強制性交等罪に該当する行為を行ってしまった場合と、強制性交等罪に該当する行為を行ってはいない場合とで、不起訴獲得のための重要な要素には違いがでてきます。

 

まず、強制性交等罪に該当する行為を行ってしまった場合、自首の有無、強制性交等の態様、初犯か否か(前科の有無)、余罪の有無等が重要な要素になってきますが、示談の有無が特に重要な要素となってきます。

 

被害者に示談金を支払ったことによる被害回復が考慮され、重い処分が下される可能性が低くなることから、不起訴の可能性が高まります。

 

この点、強制性交等罪に重い法定刑が定められていることなどからしても、仮に、初犯であったとしても、行為態様や被害者の処罰感情等が重視され、起訴されてしまう可能性も十分にあるため、不起訴獲得のためには、反省の態度をしっかりと示した上で、被害の回復を図るため、いち早く、被害者との示談を試みる必要があります。

 

もっとも、当然ではありますが、捜査機関等からの指示により、被害者と接触が禁止されてしまうため、弁護士に依頼をした上で、被害者との間でいち早く示談を成立させる必要があります。

 

これに対し、強制性交等罪に該当する行為を行ってはいない場合には、捜査機関に自己に不利な供述調書等を作成されないために、弁護士のサポートのもと、否認・黙秘を貫いていく必要があります。

 

 

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監修者プロフィール


代表弁護士 森川弘太郎

 

当弁護士法人は、開設以降、一貫して刑事事件をメインで扱っており、現在の私選弁護事件の取扱件数は西東京・多摩地域ではトップクラスであると自負しております。

 

また、当弁護士法人は、特に性犯罪事件の弁護や勾留阻止について多くの実績を有しており、また、刑事事件に特化した事務所でも重点的に取り扱うことの少ない自首のサポートに注力している点も特色です。

 

 

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