盗撮で逮捕される可能性は?逮捕されるケースとされないケース
逮捕の種類
逮捕は、罪が重く前科がある場合などに限ってなされるものではありません。
逃亡をするおそれや、証拠を隠す恐れが強い場合には、罪が重いとはいえず、初犯であったとしても、逮捕される可能性があります。
そのため、盗撮行為をした場合、初犯であったとしても、逮捕される可能性があります。
この点、盗撮で逮捕される場合、逮捕状により逮捕される通常逮捕のケースも少なくはありませんが、現行犯で逮捕される現行犯逮捕のケースが多いです。
現行犯逮捕は警察官に限ることなく、誰でも逮捕することができるため、盗撮の被害者本人や近くでたまたま盗撮行為を目撃した人も現行犯逮捕を行うことができます。
盗撮で逮捕されないケース
逮捕状なく、私人による逮捕が認められているのは、現に犯行を行っているか、犯行を行い終わったばかりの人に対する逮捕であれば、誤認逮捕の恐れが少ないと考えられていることによります。
そのため、盗撮行為が終わった後、しばらくたってから、被害者が盗撮行為を行ったと疑われる者に声を掛けるなどのケースでは、捜査機関として、誤認逮捕の恐れが払拭できないとして、盗撮の被害者や目撃者の取り押さえ行為を現行犯逮捕とみなすことを踏みとどまる可能性があります。
盗撮で逮捕されるケース
盗撮の被害者本人が、盗撮行為の直後に盗撮行為を行った者の腕を掴んだり、逃げるのを後から追いかけて取り押さえたときや、盗撮の被害者以外にも目撃者が多数存在するケースなどでは、捜査機関として、誤認逮捕の恐れが低いとして、盗撮の被害者や目撃者の取り押さえ行為を、適法な現行犯逮捕とみなすことが多いです。
また、現行犯逮捕されなかったとしても、防犯カメラや被害者や目撃者の証言内容などから、時間が経過してから犯人と特定されることもあります。
そして、被害者の処罰感情や行為の悪質性などが考慮され、後日逮捕される可能性も十分にあり得ます。
どれくらいの期間が経過してから逮捕されるかは、一概には言えませんが、半年間程何も連絡がなかったにもかかわらず、突然逮捕されることもあります。
逮捕を避けるためには
以上の通り、現行犯逮捕に至らず数ヶ月が経ってから、いきなり逮捕されてしまうケースもある以上、実際に盗撮行為を行ってしまったものの、逮捕だけは避けたいということであれば、捜査機関に対し、逃亡する恐れや証拠を隠す恐れがないことを示していく必要があります。
この点、弁護人を選任した上で自首を試みることや、捜査機関からの取調べ等に応じること、被害者との間で示談を試みることなどにより、逃亡をしたり証拠を隠すつもりがないことを示すことができるため、実際に盗撮行為をしてしまったものの、逮捕だけは避けたいということであれば、お早めに弊所までご相談いただければと思います。
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